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国民医療費61兆円へ/保険料は5割超の伸び[2011年10月01日]

 厚労省は9月16日、団塊の世代が75歳を過ぎた37年度の市町村国保の1人あたり保険料は23年度比で65%増となり、賃金上昇率を大幅に上回るとの見通しを示した。人口減少と超高齢化社会で、市町村国保の加入者は1割減少する一方、75歳以上の後期高齢者は4割以上増えるとの推計だ。37年度の国民医療費(医療扶助・公費負担医療を含む)は61兆円と23年度より6割を超える伸びとなり、これを支える財源は公費が8割、保険料は5割、自己負担も4割伸びると見込んでいる。同日の社会保障審議会・医療保険部会に報告した。
37年度厚労省推計 1人あたり保険料は65%増
 政府が6月の社会保障集中検討会議に示した医療費推計のバックデータをもとに同省がまとめた。高額療養費制度の見直しと「受診時定額負担」導入の議論のなかで、改めて将来的な医療費の規模と財源の負担構成を提示した。
 国民医療費の推計は伸び率で2つの前提を置いた。1つは、医療の高度化と経済成長による改定の要素(人口増減や高齢化を除く)を積み上げたもの(=ケース@)で、診療報酬改定や医療提供体制の見直しを含んでいる。ほかに賃金・物価上昇率の平均に一定の割合(0・7%)を加えた場合(=ケースA)で見込んだ。
 2つの前提をもとに、医療給付の充実と重点・効率化を合わせた一体改革のシナリオにもとづく国民医療費は、いずれも27(2015)年度に、23年度比で約15%増の45兆円に達し、高齢化のピーク時の37(2025)年度には約6割増の61兆円規模に達すると推計した。
 こうした医療費を支える財源は、伸び率の低いケース@の場合でも、37年度には保険料負担が47%増の28兆円とほぼ倍増する。公費負担は76%増の25兆円、自己負担は42%増の8兆円。同省は「GDPの伸び(26%増)を大きく上回って増大するだろう。特に公費の伸びが著しい」と財政上の問題を指摘している。
 財源の伸び率の違いで、37年度の医療費構成割合は保険料46・1%(23年度比△3ポイント)、自己負担13・3%(△1・4ポイント)といずれも減少する一方、公費負担は40・5%(1・4ポイント増)と増加。実効給付率も86・6%と23年度に比べ1・4ポントの上昇となる。
75歳以上は45%増に
 このように相対的に保険料割合は減少するが、1人あたりの保険料は全制度とも59〜66%増加する。市町村国保は23年度の平均約9万円から37年度に約15万円に達し、後期高齢者医療も平均6万円が10万円に増える見通しだ。
 将来の人口減少と高齢化も影響している。23年度に1億2663万人の医療保険加入者は、37年度は△5%の1億2043万人にとどまる見通し。75歳未満の加入者は1億1204万人から△11%の9926万人に、市町村国保は△10%の3199万人に減少する一方で、75歳以上は2116万人に達し、45%もの大幅増になるとした。
 同省は昨秋、高齢者医療制度改革会議に医療費推計を示したが、37年度は52兆円規模で、今回の推計とでは約10億円の格差が現れている。これは一体改革のシナリオが、診療報酬改定の要素と賃金上昇率39%増を前提にしたことが要因。
 同省は37年までに4割近い賃金上昇率を見込んでいるが大幅な保険料の伸びで所得に対する負担率は高くなり、保険者は厳しい運営を強いられることは間違いなさそうだ。
 市町村の国保料・税負担率は全世帯平均9・4%(21年度)で、7割軽減対象者は33%におよぶなど、特に中・低所得者の負担感が高く収納率にも影響しているといった指摘もあり、対応の検討が必要だ。
 市町村国保は中・低所得者が多いうえに、高齢化が進む加入者構造から高額療養費制度の恩恵を受ける。その一方で、高額療養費は20年度で1兆7千億円と毎年1千億円規模で増え続けており、厚労省は公費負担の伸びで実効給付率が高くなる点を指摘している。